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「長島アンサンブル」のロゴを制作させていただきました。


「長島アンサンブル」のロゴは、森(島)と海の2つの要素から出来上がっています。上部の半円形は森を象徴化したもの。下部の線と小さな出っ張りは、さざなみと小さな島を表現しています。

上部の半円形の森は、3つのトーンを組み合わせて描きました。もっとも暗い箇所は森の中の暗闇、白い部分はそれに対する光、中間トーンは木漏れ日をシンボリックに表現しました。「長島アンサンブル」では将来、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を設置する計画があり、現代社会ではむしろ貴重となった暗闇をキーワードの1つと捉えていることから、闇を含む森を描きました。

海はラフな線でとのご希望を反映して、勢いのある線で描いています。短い線はさざなみのようにも、島の付近で見られる牡蠣筏(かきいかだ)のようにも見えます。


「長島アンサンブル」は島で行われるプロジェクトの名称です。


一方、「さざなみハウス」は島で運営されているカフェの名前。


「さざなみハウス」は「長島アンサンブル」の一部であるという、運営者の言葉を反映して、「長島アンサンブル」のロゴの海の部分だけが、「さざなみハウス」のロゴになっています。


「さざなみハウス」のカフェの窓から見える景色です。



イラストだけのバージョン。

用途に合わせて使い分けられるように。



反転バージョン。





長島は少し個性のある場です。私はロゴを作るにあたって、運営者の方たちからお話をお聞きしたり、一度訪れただけで、まだ語る言葉を持っていません。

ただ、運営者の方たちの一心さと、人柄に共鳴してお手伝いさせていただきました。スタッフの方とお話を重ねることで、ロゴがより素敵なものになりました。このロゴもまた、アンサンブルと言えるかもしれません。

さざなみのようにきらめき、森のように全てを内包した場となりますよう。


長島アンサンブル


by reiko.takeshima

雑誌『髪とアタシ第6号』で、1960年代ニューヨークで成功をおさめた日本人美容師、須賀勇介氏のカットイラストを描かせていただきました。

作り手の熱量が伝わる、とても素敵な雑誌です。雑誌ってやっぱりいいですね。ほんの少しでも関わることができてとても嬉しいです。

特集は「自由に生きるとは、なんだ」in NY。須賀さんを初め、掲載されている他の現役美容師さんもとてもクルーな方ばかりです。ぜひ読んでみてくださいね。


『髪とアタシ第6号』

タケシマレイコ reiko.takeshima


丸五グループさまの100周年記念パンフレットのデザイン、イラスト(馬のアイコンとデジタルコラージュ)の制作をさせて頂きました。デザインのディレクションも担当。制作は吉備人さん。制作陣の皆さんには大変お世話になりました。半年ほど、時間をかけての制作でした。何度もお邪魔した丸五ゴム工業さん。ミーティングとはいえ、何だか楽しかったです。 


ロゴの「5」の文字は、上部の横棒が少し跳ね上がっています。これは、世界の5大陸を駆け巡る馬の尾をイメージしてデザインされたからなのだそうです。それがわかるよう、尻尾が「5」の少し跳ね上がった横棒にぴったりと重なるような、馬のアイコンを制作しました。


デザインは親しみやすさを感じさせながら、シンプルにまとめています。

年表ページと、それに続くコラムページでは、2社の情報を色を使って上下に区分けしています。

上の段が丸五ゴム工業株式会社で、で下の段が株式会社丸五の情報です。



丸五ゴム工業株式会社

https://www.marugo-rubber.co.jp

株式会社丸五

https://www.marugo.ne.jp 

株式会社吉備人 

https://www.kibito.co.jp

株式会社丸五さまの100周年記念パンフレットを制作させていただきました。

表紙


デザインイメージは、現代のみならず、明治時代の文献からも着想を得ています。


表紙のロゴはフォントではなく、あえて創業当初の旗に印刷されていた手描きロゴをデジタル化して使用しています。手描きの線の魅力に加え、100年の歴史、そして高度な手仕事の象徴として用いました。


四隅の同心円には、水の波紋が広がるように、太陽が大地を照らすように、さらなる発展を、との思いを込めています。


100年の歴史の重みを感じさせる、資料写真を組み合わせたデジタルコラージュも制作しました。

表紙と裏表紙

背表紙のコピー「1,2,3,4,Go! ⑤ to the next 100 years」は、却下されることを覚悟しつつ私が勝手に考えて入れた一文です。社名と英文をかけて遊び心を添えた一文ですが、採用してくださってとても嬉しかったです!


デザインは、イラストをあしらいながら、柔らかで楽しい印象のものに仕上げています。

数々の受賞歴が年表に連なります。

ご要望を生かして、写真の輪郭には全てぼかしを入れています。

当時の広告に添えられた遊び心あるキャッチコピーや斬新な広報戦略は、今見ても魅力的です。

ページのアクセントに、凛々しい創業者の藤木伊太郎氏や、工場で見た魅力的な道具、また足袋の縫製に用いられる特殊なミシンなどをイラストで描き、あしらいました。

会社でお聞きした、自動車用のラッピングホースのお話には興味津々でした。また工場で働く方が生き生きしてらっしゃるのも印象的でした。


歴史ある会社ってやっぱりすごいな、ものづくりの現場って魅力的だなと、多くを学ばせていただいたお仕事です。


制作は吉備人さん。

いつも本当にお世話になっている会社です。


株式会社 丸五 

丸五オンラインショップ 

株式会社吉備人 



「くらしきロハスマルシェ」のポスター、A3リーフレット、雑誌広告のデザインとイラストを制作させて頂きました。

ポスター


タイトルをロゴっぽくして、目にとまりやすいようなデザインにしてみました。

A3の2つ折りリーフレット 表面


A3の2つ折りリーフレット 裏面


タウン情報おかやまの広告


広告


ゆるゆるなイラスト。鉛筆で描いています。


イベントはとても盛り上がったそうです。

よかったー。ビザビさま、ありがとうございました!


ディレクション : 株式会社ビザビ 

手製の和綴じ文集「悶える 漂浪(され)く」の表紙・目次・奥付のデザインをさせていただきました。スロウな本屋さんが2018年開催された、「寺子屋スータ」受講生のみなさんのレポートをまとめた文集です。

表紙のお写真は文化人類学者・松村圭一郎さん。この写真と、タイトルを拝見して、ぜひお引き受けしたいと思ったお仕事です。レンズを覗く人の心も写したような写真で、見た瞬間、外の喧騒が遠のき、しばし見入ってしまいました。行ったことはないけれど、この海を私も見たことがある。

美しい写真を最大限生かすべく、また和綴じして完成するデザインとなるよう、シンプルにまとめています。受講生の方が製本しやすいよう、背側は白地スペースを多めにとったレイアウトにしました。綺麗な和綴じ本に仕上がっているようで安堵しています。

この本は、受講生の方のみに配布されるもの。そうした本を、デザインを依頼し、印刷し、こうして丁寧に本にまとめるスロウさんの心意気が素敵です。なんて幸せな本だろうと思います。

和綴じ製本なので、2つ折りした紙を重ねて、糸で綴じて製本されます。

和綴じ製本なので、2つ折りした紙を重ねて、糸で綴じて製本されます。

上の画像は、表紙と表紙をめくるとあらわれる目次ページ。

美しい写真をトリミングしたくなかったので、目次にまたがるようにレイアウトしています。その結果、表紙では海に反射している太陽の光が、タイトルへと続くようなデザインになりました。

目次の背景に敷いた写真は、文字が読みやすいように淡くして、右端へ向かって次第に白に溶けていくようなグラデーションに。本文ページへと誘う仕掛けでもあります。

奥付

奥付と裏表紙では、美しい写真を全面に配置しました。

目次ページで淡くなっていた部分は、裏表紙ではクリアに見ることができます。

つまり、1枚の写真を使って、本文をサンドイッチしている感じです。


出来上がりを、スロウな本屋さんをはじめ、松村さん、受講生の皆さんが本当に喜んでくださって、私もとても幸せな気持ちになった仕事です。受講生の中には、家宝ですとおっしゃってくださった方も。お言葉に胸が熱くなり、感動しました。


スロウな本屋